地域との取り組み

2022.10.10

そうめんの製造は、土地柄が大きく関係しています。
三輪そうめんの場合、盆地特有の気候はもとより、1200年余りの歴史を持つそうめん発祥の地であることから、そうめん製造者は地域(桜井市)と一体となった取り組みを行っています。
三輪そうめんが「地域ブランド」として認められ「GIマーク」を取得したのもその一環です。

乾麺業界初「GIマーク」を取得

GIとはGeographical Indication(=地理的表示)の略称です。
日本全国にはその地を代表する農林水産物・特産品があります。このような地域ブランド品を守るためスタートしたのが「地理的表示保護制度」で、申請・許可を受けた産品にGIマークを表記することができます。
このマークがついている産品は、農林水産省が土地に良い影響を与えると認めた、「国からお墨付きを与えられた地域ブランド品」ということです。

冬の気温が低く乾燥した日の多い奈良県三輪地方はそうめん作りに適した気候であることから、そうめん製造が発展。三輪そうめんは、手延べ製法によりコシの強さなどの特徴があります。

2016年にGIマークの認可を受けた三輪そうめんは12番目の登録産品であり、乾麺業界では初めての登録です。
マル勝髙田商店も参加する三輪素麺販売協議会と奈良県三輪素麺工業協同組合の二団体が共同で登録申請し、許可を受けました。
当社でも該当商品にGIマークを表記し、消費者の皆さまにより安心して「三輪そうめん」をお求めいただけるようになりました。

コロナ禍のもとでの「平安無事キャンペーン」

非常事態宣言が発出されたコロナ禍の2021年。当社も参加する三輪素麺振興会は桜井市と力を合わせ、三輪素麺のブランド再構築のプロジェクトをスタートさせました。
その狙いは、三輪そうめんの歴史や魅力をアピールすることで「三輪そうめん」と「桜井市」のブランド力をアップさせ、三輪そうめんの販売ならびに桜井市観光に好影響を与えることにあります。
その一環として、2021年に「平安無事を祈ってそうめんを贈ろう」というキャンペーンを行いました。そうめんは元々健康食で“毒消しの効能がある”と信じられたことから、親しい人の無病息災を願ってお中元に贈られるようになった歴史があります。
振興会は「平安無事を、贈ります」のしおりを大神神社でご祈祷していただき、進物用の商品に同封しました。

様々な物語を持つ三輪そうめん。
これからも製造者や地域が一体となった取り組みにより、その魅力を皆さまにお届けいたします。